都会に疲れて田舎へカエル

はてなブログの方々のブログを読むのが楽しくて、いままでROM専でしたが、久しぶりに書いてみます。

秋になり、紅葉が真っ盛り！
先日、大阪の友人と一緒に地元へ帰っていました。
レンタカーを借りて2時間半運転の先には、青空の下で真っ赤に輝くもみじの葉っぱ。
毎年見に行っているが、もみじは 同じ時期に同じように色付いている。

とある小さなお寺。
平日に行ったので人は誰もいない。(帰る時にカメラを持ったおじいさんが来られたが)

自分も季節の中で秋が1番好きだ。
生まれた季節でもあるし、嫌な暑さが落ち着き、これからドンドン寒くなり、植物が生まれ変わる準備をし始める。その前に見せてくれる紅葉。カラフルな葉っぱがとてもとても美しい。
実家では、 友人と母と一緒に落ち葉を集め、薪と一緒に燃やし、焼き芋を作った。

炭を放り込み、いわゆる 「熾火」になった頃にサツマイモを投入し、15分ほど焼く。

焼きあがった焼き芋は、2つに割ると湯気がモワーっと立ち上り、光沢のあるツヤツヤした黄色い部分にかぶりつく。

熱さで歯がジュワーっと痺れるが、香ばしいのなんのって。
レンジで作る蒸し焼き芋？とは大違い。
やはり、外で食べるって最高。

「美味しいなぁ、ほんま焼き芋ってええなぁ」

と3人で静かに微笑み合いながら、暖かい陽射しの下で 芋を頬張っていた。
ちなみに畑で収穫してきた みかん もアルミホイルで包んで火の中へ入れ、 焼きみかんも作った。

友人は何これ！？と驚いていたが、 加熱し酸っぱさが消え、代わりに大幅に増えた甘さに舌鼓を打っていた。
焼きみかん、、ウチでは昔から馴染みのある食べ方なのだが、他の地域ではどうなのだろうか。
冬の定番。 焼くと皮まで食べられるし、匂いも焼き芋みたいだから食欲もわく。

お腹を満たし、母の作ってくれた豚まんやかぼちゃのチーズケーキ、大根葉のふりかけ、柚子大根をもらい、重たくなったカバンを提げてまた大阪へ戻った。

しかしまぁ、
落ち葉で焼き芋なんて、小学生以来。しかしそんな子供みたいなプランの提案に、「面白そう！やろう！」と二つ返事で乗ってくれた 友人。 気の合う人とは何をやっても楽しい。
彼女もまた、大阪での都会暮らしに疲れていた。
人が多く雑多な街中で、見られるのは綺麗な葉っぱではなく、人の顔ばかり。
山が遠く、凍てつく寒さとも無縁で、ただお金を使う場所がありふれている。

私たち田舎者はこうやって定期的に田舎へ戻り、何かを取り戻しているのかもしれない。

ご近所さんが全くおらず、鳥のさえずりが間近に聞こえ、コオロギの鳴き声が薄暗くなった夕暮れに響き渡る。

最近、都会生活に少し疲弊してきた気がする。
排気ガスが多いせいで洗濯物は外に干せず、高層マンションに遮られて太陽の光はウチの部屋には届かない。
人間は陽の光を浴びないと性格が暗くなってしまうみたいだ。 確かに、今の家に住み始めて1年が過ぎたが、 去年よりネガティブ思考だし話す時の声のトーンも落ちているような、気がする。

そんな中、帰省したのは大きかった。
マスク越しでの会話だったけど、楽しかった。
素朴な人と素朴な食べ物。

都会の高いホテルでオシャレなものを食べるのは自分には似合わない。
よく、ゲイカップルやゲイの方のTwitterを見ていると、 高級ホテルや自宅で相手の誕生日を盛大に祝っている写真を見る。
何歳か数字に膨らまされた風船が飾られ、装飾されたピカピカの室内に並ぶ美味しそうな料理。

見る分にはいい。楽しそう、こっちを向いて口角が上がり、嬉しそうな表情を見ていると、じんわり、心が温かくなる。

ただ、自分は田舎へ戻り、何も無い山の中でああやって焼いた芋を食べることがパーティなのかもしれないなと思った。
よくある田舎らしい暮らしという訳だ。
これからも人から笑われそうな子供っぽいイベントを一緒に楽しんでくれる友人たちを大切しながら、30代を歩んでいきたいと思う。

そして、いまの彼と交際してから今日で1年が経った。
本当は昨日から会う予定だったが、自分の体調が悪く 会うのを延期してもらったのだ。

昼頃LINEが届き、 「1年経ったね。長いようで短かったけど色々あったね。これからお互いがどうなるか分からないけど、願わくばこの関係が続いたらいいな」
と綴られていた。

この1年間、彼と一緒に食事をし一緒に寝て2人で旅に出かけた。
喧嘩はまだ1度もないが、最近は相手に対して不満が次々と噴出している。
喧嘩がないことがいい事、と安直には思っていない。
肯定的な文面を送ってきた彼には恐れ多いが、 好きな気持ちが去年より減った気がする。
落ち着いたのか、冷め始めたのか。
よく分からない。

実は今回も、一緒に紅葉を見に行く予定をしていたが、 迫り来る会う日を前にしても会いたい気持ちが沸き起こらず、 「会いたいと思わないなら会わなくていいか」
と思ってしまったほどだ。

相性がどうだとか、倦怠期なのか、そんなことを考える前に、自分の体調が悪いことに気を取られて、彼どころではないのが現状。

今は回復するのにお金とエネルギーを使おう。
あと2週間ほどで11月も終わる。
来月は会うのかな。会いたい気持ちが出てくるのか、それを自問自答しながら待ちたいと思う。